初卯祭(はつうさい)
境内に隣接する御嶽神社の初縁日。
御嶽神社は、御祭神に比叡山延暦寺第十三代座主法性坊尊意(ほっしょうぼうそんい) 僧正を祀る。
御祭神は、菅原道真公の教学上の師、御祈の師であり、’卯の日の卯の刻」に
亡くなったことから 「卯の神」と信仰された。
当日は、江戸時代より続く「卯の神札」と「卯槌」が授与される。
特に、卯槌」は本来 ‘卯杖一うづえ」と称され、その由来書によれば、
「延喜式」「源氏物語」にも見え、初卯の日に行なわれた宮中行事で、
悪気を滅うとされた 「杖」を天皇を始め皇后や皇太子に献上し、
また女房たちの間で相互に贈りあった縁起物であった。
この行事が民間にも広がり、新しい装飾を施しながら、
時代を超えて当宮に伝わっていることは特記に値する。